『スッタニパータ』という南伝仏教の経蔵に収められている経典の『大吉祥経』の中に幸福を得るための行いとして記されている中の一文にこうあります。

  

  世間の物事に触れても心を動かさず、憂いもなく、けがれをはなれ、安らかである。

 

中々簡単なようで現代ではさらに難しくなってきているものの一つのように思えます。

目に見えるもの、周りから聞こえてくること、これは現代社会で溢れかえるようになりました。近年では情報伝達が多様になり特別ではない個人が世界に向けて発信し、また私たちはそれを受信し日々心を動かされています。

諸行無常、諸法無我、世の中は刻々と変化を遂げ、また自分自身も不変ではありません。情報を紀元前の時代より多く感知できる様になったところで、より幸福になったとは言えず、この事実は変えようもありません。この『大吉祥経』の一文では物事に触れないようにする事が大切とはありません。触れたとしても、心を動かされないそんな確信、真実を見つけることが必要だと説いています。今一度、真実のあり方に目覚め心を動かさず世の中を見ていくことが大切なのだと思います。

                                                                                  合掌