自ら悪い事をすれば、自らを汚す事になる。
自ら悪い事をしなければ、自らを清める事になる。
きれいや汚いというのは各自の事柄であり、人が他人を清める事は出来ない。
―法句経―
4月8日はお釈迦様が生まれた日、当山では8日にお釈迦様の生誕をお祝いする「花まつり」が行われます。仏教はお釈迦様から始まり、今日に至るまで続いております。上記の言葉は仏教の開祖、お釈迦様が説いて下さった教えです。
4月は新生活、新学年、新財政等、新しい年度が始まり、心機一転、新たな気持ちで過ごすという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日々の生活の中、言動において気をつけなければならない事は沢山あります。
他人を傷つけるような悪いことをしたら心は汚れてしまいますが逆に人の為になるよい事を沢山すれば、心は清められるでしょう。
元々自分自身の心は清浄であり、仏の心、きれいな心は私達に備わっています。
しかし様々な状況の中で感情が揺れ動き、仕事、家庭等日々の生活の中で言動が粗暴になってしまう時もあるのではないでしょうか。
仏の心とは対象で、怠けたい、責任を逃れようとしてずるい考えをしたりする時もあると思います。
心をきれいに保つのも、汚してしまうのも、全て自分次第だという事をお釈迦様は教えてくれています。
現代はSNS等で会った事もないような方とすぐ繋がり、色んな話を出来る時代です。中には心ない投稿等を目に見たりする時もあります。
他人には自分自身の心を清らかにする事は出来ません。自分で気づき、見つめなおして行動する事が大事だと思います。
自分の心の汚れを落とせるのは、「自分次第」です。
自分の行いは全て自分にはね返ってくるという事を胸にとどめ、自己責任を自覚して生きる事、そして他人に思いやりを持って接する事が自分の心を浄化する事につながるのだと思います。
新しい「年度」が始まるこの月に、今一度見つめ直し過ごす事が、人生をより豊かにしていく為にも、必要な事なのかもしれません。