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秋のお彼岸


間もなく、秋のお彼岸です。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、最近はそれがあてはまらなくなってきております。特に今はコロナウィルス感染予防の為にマスクを着用しているので、屋外では特に暑さを感じます。

さて、お彼岸は一年に春と秋二回あります。春分の日と秋分の日それぞれ前後三日間、あわせて一週間がお彼岸という行事になります。

「彼岸(ひがん)」という言葉は、元々古代インドの言葉(サンスクリット語)で「パーラミータ(悟りの彼岸に到達する)」を指し、これを漢訳したのが、波羅密多(はらみた)です。到彼岸ですから、彼岸に到る、すなわち悟りの世界~仏の世界に到るということになります。その手立てを教えているのが、彼岸(パーラミータ)です。

お彼岸の中日には太陽が真東から真西に沈みます。太陽の沈む方向に極楽浄土があるということから、日本ではこの日に浄土を想い亡き方を偲ぶ日になったともいわれております。仏教と日本の祖先崇拝が融合したものがお彼岸ともいえます。

仏の世界、極楽浄土というと、亡くなった後の世界というように思われますが、「彼岸」「パーラミータ」は、今生きている私達にとっても、とても大切なものになります。

仏教には、「心の三毒」という言葉があります。三毒とは、「むさぼりの心、怒りの心、愚かな心」です。この三つは、全て自分が中心という思い・考えたから生まれます。
少し心の中を観てみると、周りの環境に対する思い、考え方に、この三毒がうごめいているのがわかります。 そのような心を戒め、悟り(命の実相)の世界へ渡るために一歩でも近づくようにするのが、お彼岸の本当の意味ではないでしょうか。

その為の仏教で代表的なものが、六波羅蜜(ろくはらみつ)です。

○布施(物でも心でも施したい)
○持戒(心を戒め、決まりを守りたい)
○忍辱(耐えしのびたい)
○精進(何事にも全身全霊を傾けたい)
○禅定(心静かに物事を深くみつめたい、素直な謙虚な気持ちになる)
○智慧(こころの眼を開きたい 物事の捉え方考え方を変える)

この六つは、日常生活の中で行っていけるものです。自分の思い・考え方の「軸」を、三毒の心から六波羅蜜の心へ少しずつでも変えていく事、素直な謙虚な心に立ち返って、自己を見つめ直す事が、この世界に生きている私達にとっての、お彼岸の意味ではないでしょうか。

どうぞ、この時期に、今ある自分は、ご先祖様から連綿とつづく命により、そして家族をはじめ様々なご縁の繋がりにより生かされているという事を考える機会の一つとされて下さい。 

合掌

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