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本年も残すところ1か月となり、日々寒さも増してまいりました。数十年前の子供頃を思い返し今の寒さと比べると、「昔はまだ寒かったな」と思い、ひしひしと温暖化の影響を感じます。毎年のように世界各地で起こる温暖化が影響しているといわれる災害。自然災害ではありますが、元をたどれば、私達人類が意識するしないにかかわらずに長年積み重ねてきたものにより起こっている事を考えると、「人災」ともいえるのではないでしょうか。
また、2019年末から始まった新型コロナの感染拡大で、今まで当たり前と思っていた日常生活が変化する中で、公私共に中々思うようにいかなかったことも沢山ありました。

12月8日はなんの日

さて、12月はクリスマスがあるので、一般の方々にはあまり認知されていないように思われますが、12月8日はお釈迦様がお悟りを開かれた(成道)日です。当山の平和大仏塔極楽殿納骨堂の御本尊様はお釈迦様です。
納骨堂は、お釈迦様のご遺骨(仏舎利)を納める為の仏塔の形をしており、インドブッタガヤ大仏塔と同型のものです。仏塔裏には菩提樹の木があり、その枝葉が覆うように、金剛宝座(こんごうほうざ・・・仏の座すところはいかなる悪魔外道もこれを侵すことができない堅固な座であるという意)があります。

諸行無常の教え

お釈迦様が説かれた教えの中に、「諸行無常」があります。この言葉は、「この世の全ての物事は一瞬たりとも停止することなく、常に変化し続けている」ということを説いておられます。草木一つをとっても、芽が出て成長を重ね生い茂り、やがて枯れて土に還っていきます。
それは私達人間も同様で、いつか寿命はおとずれます。
しかし、お釈迦様は「諸行無常」によって、ただ自然の摂理を説かれたのではありません。お釈迦様は入滅される直前、お弟子様達に「諸行無常」をお説きになり、「自灯明」みずからを明かりとして、「法灯明」法を明かりとして、そして「怠らず努めよ」と言葉を残されたといわれます。
諸行無常には、移ろいゆくものからの執着を離れるという事はもちろんですが、限りある命だからこそ、一瞬一瞬の今という時を真摯に受け止め、今自分が為すべきことを考え、心・魂の成長・充実の為に生きていく事も含まれているのではないでしょうか。このことに、老いも若いも関係ないと思います。


心の田を耕す

お釈迦様の逸話の中で、托鉢の途中、ある農耕バラモンの家の前に立つと、そこの主であるバラモンが「私は田を耕し、種をまいて食を得ている。あなたも田を耕し種蒔きをして、食を得たらどうか」と言うと、お釈迦さまは「私も耕し、種をまいて食を得ている」とお答えになりました。
するとバラモンはさらに、「だが、あなたが田を耕し、種をまいているのを見たことがない」と言いつのりますが、それに対してお釈迦さまは、「私は人の心を耕し、信という種をまいている」と答えられたといわれます。


感謝と反省

私達の心を耕す方法一つに、「感謝(お蔭様という気持ち)」と「反省(自分を省みる)」があります。感謝と反省は1対になっているように思います。自分を省みることがないと、傲慢になり、家族・学校・職場などをはじめとした回りへの感謝が薄れます。また、感謝の気持ちが深くなればなるほど、自分を省みる事ができます。そしてそれが、「柔軟心」「素直」という徳性へとつながるのでははないでしょうか。
心(土)が固いと種が蒔かれても、根をはる事ができずに芽は出ません。柔らかく肥えた土地には、多くの実りがあります。
新しい年も、常に心を耕し続けていきたいものです。

合掌

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